『それいいな!』の山道具

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    積雪期登山について ~最近気になっていること

    えー。
    今回は山道具の紹介に非ずと。
    『ちょっと引っかかっていること』について述べたいと思います。

    本格的な冬山シーズンに入り、ここからGW明けまでの『積雪期』となります。
    最近の登山ブームに伴い、下地を積んでいない人たちの入山が激増しています。
    下地を積んでないと言うのは、先輩などから教わった訳ではなく、講習会などに参加したわけでもなく、本などで学習すらしてない人たちを指します。
    こう言った人たちは、ネットでちらっと見て『ここ行こう。あそこに行こう。』と計画を立てて入山してしまいます。
    まあ、こう言った人たちの全てが遭難するわけではなく、本当に極わずかな人たちが遭難してしまう訳で、おかしなことをしても何事も無く生きて帰って来るのが殆どです。

    amidadake

    っつーわけで、
    ちょっと気になっていることを3点ほど挙げたいと思います。

    その1: ん?な場所にトレースがあります。

    雪庇の上にトレースがついていることがあります。
    わかってない人が付けたトレース上を疑いもせず後続が続くことで、雪庇の上に立派なトレースが出来上がっていることもあります。それから外れた場所(正しい場所)にも付いていたりするので、こちらは『ん?』と思った人が付けたんでしょうね。
    それと同様に夏道通りにトレースがついていることがあります。1~2週前の『週刊ヤマケイ』に千畳敷のことが書いてあったので、読まれた方もいると思いますが、まさにこのことですね。
    事前に『日本雪山登山ルート集』などの本でしっかり勉強して入山するようにしましょう。

    雪山ルート集
    これ私の本。今は新刊が出ている。

    その2: いざ予定を立てれば冬型でも躊躇なく日本海側の山に入る

    これから遭難のニュースが耳に入ることが多くなります。
    いつも思うのですが『え?あの日に日本海側行ったの?』と思うことしばしばです。
    私は『小心者』ですので、冬型気圧配置の時に日本海側の山に行く勇気はありません。
    私の知り合いに、8000m数座、国内でも初登記録をいくつか持っている、国内有数の登山家がいらっしゃいます。
    その方から『君はまだ冬型の日本海側の山に対処する力は無い』と言われてますので、その言いつけをしっかり守っています。
    っつーより、なまじ怖さを知っているので、とても行こうなどと思いません。
    突撃する人たちは知らないから行けるのでしょうね。
    予定 > オシャレ >・・・命』をしっかり読んで、命より予定を優先させないように自制してください。

    その3: ちゃんと備えてます?

    幾度となくリンクしてますが、まずは『ツェルトザックを見直せ』をお読みください。

    こう言うってことは、今だに理解してない人が多いってことです。
    最近人と行くことも多くなって来たのですが、こういう場面もありました。

    私: ツェルト(シェルター)持ってます?
    A氏: 持ってません。
    私: ひとつ貸しましょう。下りて返してくれればいいです。
    A氏: 大丈夫です。
    私: は?

    厳冬期でこれです。
    彼の頭の中は『自分には起こらない』『大したことない』『誰かに頼ろう』ってことなんですかね。
    知り合いなら小突きまわしてわからせますが、私もいい大人なので、さすがに初対面の人を小突く訳には行きません。
    でも、今日は誰がお前を連れて行くんだよこの野郎!って思います。
    平気でこう言い放つような人とは、もう二度と一緒に行く気はありません。

    ツェルトを持ってない人は、定番化してきた『エム・シェルター』がいいです。

    emshelter ul
    最近出たエムシェルター・ウルトラライト。

    ただかぶって座りこむだけ。至ってシンプル。
    単純にイメージしてみてください。
    一見『かぶるだけ』しか能がないエム・シェルターよりも、『あれもこれも』できるツェルトの方が『お得な買い物』のような気になります。
    これは何も起こってない『平時』だから思えることで、いざ二進も三進も(にっちもさっちも)行かなくなった時は、ベテランであっても平常心では無くなります。
    経験のない初心者ですと、もう『お手上げ』状態です。
    ベテランでもツェルトのセッティング中に吹き飛ばされて、亡くなった事例もあります。
    こうなってしまうと、逆に『ただかぶって座るだけ』、シンプルを極めたエムシェルターが断然有利になります。
    セット完了まで10~15秒です。
    ドラえもんがパニクった時に、関係ないものをいくつも取り出すのと同じです。
    ポケットに1つしか入ってなければ、すぐにその1つを取り出せると言うわけですね。
    私はもしかしたらベテランの部類なのかもしれませんが、非常用として持ち歩いているのはエムシェルターです。
    非常時に必要なのは『簡単さ』です。
    これをしっかり頭に入れておきましょうね。

    ブロ友の『tapさんのレポ』は『もうひとつの使い方』がわかりやすいですね。

    これからクリスマス連休、正月休み、成人式連休と続きます。
    山域、天候、メンバーと照らし合わせて計画を立ててくださいね。

    最後に。
    ただ悲しいことに、どんなに勉強して、どんなに下積みを積んだベテランでも、何かのちょっとしたことで遭難してしまうのが山と言うもので、逆にどんなにキワドイ行動をしても人生を全うできる人の方が多いと言う皮肉なこともあります。
    山は経験や勉強によって、その確率は上下したとしても100%の無い、ある意味『運』的な要素も入って来るものなのかもしれませんね。


    悪しからず。 by 藤谷美和子







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    COMMENT

    おはようございます♪
    エムシェルターは、私も持ってます。
    ツェルトは、私には張れないのでかぶるだけのエムシェルターがお気に入りです♪
    カラーも鮮やかで良いですよね。

    | えれぇこった2号 | 2016/12/17 09:00 | URL |

    (^_^*)
    この内容のレポがそろそろ出るだろうなぁ!
    って..........
    待ってました。

    でも、しかし..........
    書いてられる通りで何回も同じ事を発信しないと駄目ですねぇ(°_°)

    おかしなトレースもよくあるし、予定優先もよく聞くし。
    シェルター!
    貸しましょう!
    大丈夫です。

    (*'▽'*)何が大丈夫なんでしょうね!?
    理解不能です。

    まあ、我々は常に嫌われ役でもねちっこく発信して行きましょうね(^.^)

    | bp-hiro | 2016/12/17 10:00 | URL |

    Re: タイトルなし

    奥方。

    毎度どもっす!

    > ツェルトは、私には張れないのでかぶるだけのエムシェルターがお気に入りです♪

    私は一応ツェルトをセットできる人ですが、
    はっきり言って、追い込まれた状態でセットするのはかなり厳しいと思います。

    やっぱりシンプルさが一番と思って買いました。

    って、今日は初心者の雪訓の手伝いをしてきましたが、飯を食う時にちゃっかりかぶって吹雪の中でもヌクヌクでした。

    | 目目連 | 2016/12/17 19:26 | URL |

    Re: タイトルなし

    bp-hiroさん

    毎度どもっす!

    いつもは以前のレポをリンクしているのですが、新しく思ったこともあったことですし再アップしました。

    > シェルター!
    > 貸しましょう!
    > 大丈夫です。

    何て言って良いか、お客さん感覚ですよね。
    アイゼンなんかも、何で俺がバンド締めてやんなきゃいけないんだって。
    何かあったらこっちに責任が来るので仕方なくやりましたが、
    こんな人はもう御免です。

    > まあ、我々は常に嫌われ役でもねちっこく発信して行きましょうね(^.^)

    9人に嫌われても、1人が気付いてくれれば、
    それで人の役に立てたと、レポして良かったと思えます。
    これでいいんですよね。
    hiroさんも同じ思いだと思います。
    頑張って行きましょう。

    | 目目連 | 2016/12/17 19:33 | URL |

    (~_~)
    9:1や8:2の法則も有りますが…………
    万一我々のブログを見てる方々の全員が賛同しなくても身近で行動を共にする仲間のうち一人でも!
    って感じですよねぇ~

    | bp-hiro | 2016/12/18 00:22 | URL |

    Re: タイトルなし

    bp-hiroさん

    そうですね。
    賛同してくれる人は少ないかもしれませんが、それでも着実に増えると思えばいいってことで、プラス思考で行こうと思います。

    | 目目連 | 2016/12/18 16:12 | URL |

    こんばんは、目目連さん!

    目目連さんのこの手のレポは、いつも気持ちが引き締まります。
    毎年のように繰り返される遭難…私は厳冬期の雪山はやりませんが、それでも天気図を見て、「この気圧配置で雪山突っ込むんだぁ~(--;」と遭難騒ぎが起こるたびに思います。
    私より厳しい登山をする目目連さんなどは、もっとその気持ちが強いのでしょうね。
    本当に、命あっての物種です。

    自分のアイゼンのバンドを締める事すらできない人間は、雪山に行ってはいけないのでは?
    私が持っているのは軽アイゼンですけど、それですら自分で締められない人の手伝いをした時、「…なんだかなぁ(^^;」と思いました。
    取り付けの練習もしないでアイゼンが必要な場所にやってこられる神経が、信じられないです。

    ところでエムシェルターライトって、いつの間に…40%軽量化・耐水圧70%UP…うぅぅ、欲しいっ!

    | 悠 | 2016/12/18 22:34 | URL |

    Re: タイトルなし

    悠さん

    毎度どもっす!

    > それでも天気図を見て、「この気圧配置で雪山突っ込むんだぁ~(--;」と遭難騒ぎが起こるたびに思います。

    そう言うことがわかるってことは、悠さんはいつでも冬山行ける基礎はできていると思います。
    ぜひトライしてみてください。
    北八ツとか、冬でも小屋が営業していて『人が多く入る山』で、人の後ろについて行けばいいです。

    > ところでエムシェルターライトって、いつの間に…40%軽量化・耐水圧70%UP…うぅぅ、欲しいっ!

    道具って年々進歩するので、そう思うことが良くありますよね。

    | 目目連 | 2016/12/19 17:27 | URL |

    目目連さん(*´ I `*)ノ コンバンワ♪

    せっかく降った雪が、ほぼ解け始めてます(地元の山)

    うちの地元の山は、標高は1000m程度なんですが、毎年遭難者を出します。
    話を聞いてると、やっぱり「なぜその日に山に入った?」とかって感じで。。。
    荒れる上に、ホワイトアウトすると、地形的に別の尾根に入って行っちゃうんですよね。
    前に自分のブログでも書いたんですが「ガイドブックに初級って書いてあるじゃない!」で、その危ない山に雪山経験どころか、夏のその山にも登った事がないくせに、初心者山ガールが入ろうとしたり。
    雪山と夏山じゃ違うだろ。。。で、楽しくないので、一緒に歩かなくなりました(;´∀`)アハハ

    たまたま事故を起こさず下山できたって事で、間違った経験値を積む人が多いと思います。
    私は、死なない程度の危ない経験って、しておいた方がいいなぁって思ってる派です(;^ω^)
    自分のレベルなんて、自分の思ってる半分位だって思ってれば、間違いないですよね(lll´д`)フゥーー

    | 雪野 | 2016/12/20 21:29 | URL |

    Re: タイトルなし

    雪野さん

    毎度どもっす!

    たとえ雪の無い地元の低山であっても、ベテラン登山者の命を奪うくらいたやすいことです。
    これを頭に入れてないといけないですよね。

    > たまたま事故を起こさず下山できたって事で、間違った経験値を積む人が多いと思います。
    > 私は、死なない程度の危ない経験って、しておいた方がいいなぁって思ってる派です(;^ω^)
    > 自分のレベルなんて、自分の思ってる半分位だって思ってれば、間違いないですよね(lll´д`)フゥーー

    そ!その通りなんですよね。
    結構『間違った経験値』をたくさん積んでいる人って多いです。
    私も『50:50だな』と覚悟を決めた場面もあります。
    ヘリを呼べば確実に帰れるのですが、人に迷惑を掛けたくなかったので呼びませんでした。
    いい方の50だったので生きてます。
    でも悪い方の50だったら迷惑かけるんですけどね。

    連休明けに雪野さんの『好きそうな』レポ上げる予定です。
    おたのしみに。

    | 目目連 | 2016/12/21 19:09 | URL |















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