『それいいな!』の山道具

    ~ 登山人生でめぐり会えた全ての道具たちに捧ぐ ~

    << PREV | PAGE-SELECT | NEXT >>

    >> EDIT

    軽量・簡易シェルターのうんちく ~~徹底比較

    えー。
    ここ最近めっきり暖かくなり

    『条件によっては』(天候や気温)

    最近人気の『軽量・簡易シェルター』が活躍する季節になってまいりました。
    今、日本各地で盛んな『ロングトレイル』でも、どんどん利用者が増えています。

    そう言うわけで、少々うんちくってみました。

    基礎知識として、この『超軽量シェルター(ウルトラライト・シェルター)』と言うジャンルは、『テント生活』のためではなく、『寝る』ためのものであることを念頭に置いてくださいね。

    っつーわけで、一番気になるのは『結露』についてでしょう。
    まずはこちらの『結露』のレポで予習してください。


    では、アイテムごとに述べて行きたいと思います。

    まずはこのカテゴリの『雄』と申しますか、一番有名な『ヘリテイジストックシェルター』から。
    TJARトランスジャパンアルプスレース)などのトレランレースでの利用者も多いようです。

    stockshelter01

    私が思うに、軽量化のために『全てをそぎ落とした』感のある、云わば『一番潔い』シェルターだと思います。

    ストックシェルター・イラスト01
    『ピラミッド型』のおかげで、高さ的には一番余裕がありますが、どうしても『デッドスペース(黄色の部分)』ができてしまいます。イラストでは前後のデッドスペースだけですが、左右にもデッドスペースができますので、居住空間は僅かだと思います。状況はイメージしてください。

    ストックシェルター・イラスト02
    寝た場合でも、頭と足の両側にデッドスペースができてしまうので、身長の低い人向けかなと思います。

    う~む・・・。
    ストックシェルターでひとつ気になる部分があります。
    『換気口が無い・・・』
    ドアパネルの上側を少し開けるらしいのですが、一番結露しやすい『雨の日』に開けられないのは微妙。
    それでも開けないと『酸欠』になるので、ストックシェルターは『雨が降らない日専用』と考えた方がいいですね。
    ま、この点の『快適性』もそぎ落とされた部分で、それを良しとするか否かは各自の判断と言うことで。



    詳細は『ストックシェルターの公式ページ』をどうぞ。


    次は一番構造がシンプルな『アライテント・シングルツェルト』です。

    arai singlezelt
    ツェルトの『寝る機能』のみを抽出した感がありますね。

    シングルツェルト・イラスト01
    最高点が端っこにあるため、座位では窮屈でしょう。

    シングルツェルト・イラスト02
    形状から見て、デッドスペースはほぼ無く、両側に少し余裕をみればいいと思います。


    最後は、今年の3月に新発売された『Juza Field Gear L&Eシェルター』についてです。
    発売前は『F&L-Shelter(Fast & Light Shelter)』とホームページにありましたが、いざ発売されると、なぜか『Light & Easy Shelter』に。
    個人的には最初の名前の方がカッコいい気がするのですが・・・。
    イージーがどうもダサい。

    初見は『Juza Field Gear Fast & Light Shelter』のレポをご覧あれ。

    L&Eシェルター01
    以前紹介した『ツェルト・プラス』のシェルター版と言った感じです。

    L&Eシェルター・イラスト01
    ここは基本的にシングルツェルトと似てますが、前室部分まで利用すれば、最高位に頭を持って来れると思う。

    L&Eシェルター・イラスト02
    ここもシングルツェルトと同様ですが、床面が210cmあることと、頭側に前室部分の空間があるので、背が高い人には一番かな。
    デッドスペースはほぼ無いが、ストックシェルター、シングルツェルト同様に足元は広くないので、シュラフは必ず横壁には触れると思う。

    まっ、L&E-Shelterは『快適性』を最大限残して、軽量化を最大限図ったシェルターだと思います。
    よって、快適性に関しては簡易シェルター中で最高でしょう。
    『雨の日対策』『結露対策』が最も確立されています。

    生地、縫製とも『Made in Japan』とのことで、その分お値段も高め。
    高くても、一押しはコレです。

    詳細は『L&Eシェルターの公式ページ』をどうぞ。


    では、ここでいくつかの視点からの長短を比較してみます。

       長 >>> 短

    居住性(座り)~~
    L&Eシェルター > シングルツェルト >> ストックシェルター

    居住性(寝・身長)~~
    L&Eシェルター >>> シングルツェルト >> ストックシェルター

    用地確保(設営に要する)~~
    シングルツェルト >> L&Eシェルター >>> ストックシェルター(ひし形のため意外と必要)

    耐風性~~ !!Read more 参照
    ストックシェルター > L&Eシェルター >>>>> シングルツェルト
    L&Eシェルター >>>> ストックシェルター >>> シングルツェルト

    耐水圧~~
    L&Eシェルター >>>>> ストックシェルター、シングルツェルト

    換気(結露)~~
    L&Eシェルター >>>>> シングルツェルト >> ストックシェルター

    お値段~~
    シングルツェルト >>>>> ストックシェルター > L&Eシェルター

    ま、
    この比較に関しては『私見』ですので文句はつけないでね。
    あくまで参考程度と言うことで。

    最後に断言しておきたいことがあります。
    これらの『簡易シェルター』類は、山、特に稜線上の風雨・風雪に耐える強度は無いと言っていいと思いますので、暖かい時期の低山または樹林帯での使用が最適だと思います。『登山』より『ロングトレイル』向けですね。

    そう言うわけで・・・。
    私は軽量志向では無いし、どんな天候になっても安心できる『しっかりテント派』です。
    おまけに『ヒルバーグ・ソウロ』がめっぽう気に入っていますので、このスタイルを変えるつもりはありません。

    悪しからず。 by 藤谷美和子







    二人用。床が無いので雨の日は微妙。




    えー。
    先日、当ブログによくお越しの方からご指摘がありました。

    耐風性に関してのご指摘なんですが、
    前後2か所のみのペグダウンで張り綱なしの『ストックシェルター』よりも、
    床面フルでのペグダウンに加え、張り綱でバッチリ固定している『Light & Easy Shelter』の方が格段に耐風性はいいはずだとの御意見を賜りました。

    なるほど、おっしゃる通りでございます。
    形状を見ただけの軽率な判断でした。
    謹んで、訂正させていただきます。

    再追記:

    最近発売されたLight & Easy Shelterのデラックス版。
    メッシュで虫が入らないのはナイス!

    レビューは『Light & Easy Shelter Dx - L&Eシェルター・デラックス ~使用レポ』をどぞ。

    関連記事
    スポンサーサイト

    | ウルトラライト(軽量化) | 19:46 | comments:12 | trackbacks:0 | TOP↑

    COMMENT

    目目蓮さん

    こんばんは。

    実にわかりやすい解説です!
    大仏さんを使うところなんかvery goodだと思います。

    ツェルトは緊急時でしょうけど、万一のためにザックに入れておいた方が良いのでしょうね。

    | 桜井さうす | 2014/03/29 20:29 | URL |

    Re: タイトルなし

    桜井さうすさん

    お!
    早速のコメントありがとうございます。

    > 実にわかりやすい解説です!
    > 大仏さんを使うところなんかvery goodだと思います。

    ばちあたりかもしれませんが、わかりやすい素材かなぁと思いまして。

    レポしたくせに何かとは思いますが、私はしっかりテントとEm-Shelterの両極端を採用しています。
    ツェルトや簡易シェルターは、ちょっとどっちつかずな気がしまして・・・。

    | 目目連 | 2014/03/29 21:16 | URL | >> EDIT

    ツェルト買っちゃいました

    目目連さん、どうもです。
    先日、アライテントのツェルトを買っちゃいました。
    とりあえず、最初はスタンダードなタイプがいいかなと
    思って。
    ただ、初心者の自分としては、ポールを使って上手く張
    れるか心配ですが。シェルターなるものが使い勝手が良
    ければ、そのうち買い替えも考えたいと思います。

    | fugeedash | 2014/03/30 10:25 | URL |

    目目連さん

    ↑でも書いておられますが『大仏さん』良いですね(^_^)
    目目連さんが大柄だという事ですので、自身をイメージされたんでしょうかね!?

    閑話休題。

    簡易シェルター類は多数出てますね!
    でも、僕も目目連さんと同じで完全テント派です。
    まあ、日帰りであれ山に入る時はツェルトは必ずザックに入れてますがメインで使う事はまずないですね・・・・・・・・・・・・

    テントの中の荷物が邪魔でテントの外に置いてツェルトを被せて使うなんて時には便利ですけどね(~_~;)

    目目連さんお気に入りのソウロにしても実際フィールド使用での必要床面積はツェルトとそう大きく変わらないし逆に設営自体は慣れもあるけど、ソウロの方が早いと思います!

    ツェルトは緊急用と言われますが、それはツェルトもフィールドで短時間で設営出来るように慣れた人にとっては!
    ですよね!

    慣れない人がツェルト設営しようと思ったら予想以上に時間もかかるし、まず最初から綺麗に張れないと思います!

    冬場に暖を取る為に被る時は恩恵感じます(^_^)v

    | bp-hiro | 2014/03/30 12:39 | URL |

    Re: ツェルト買っちゃいました

    fugeedashさん

    毎度どうもです。

    > 先日、アライテントのツェルトを買っちゃいました。
    > とりあえず、最初はスタンダードなタイプがいいかなと思って。

    ツェルトは使い方をマスターするとオールマイティに使えるのですが、それまでが大変です。
    まずは『非常時』の使い方をマスターしましょう。
    お命最優先!
    あれ?fugeedashさんって、Em-Shelter持ってましたっけ?
    持ってれば、非常時はEm-Shelterに任せておいて、
    ツェルトはタープにしたり、吊るし天幕にしたりと色々遊んでみてください。
    上手く使えるようになると、どこでも泊まれるようになるので、さらに楽しみが増しますよ。

    レポ楽しみにしてますね。

    | 目目連 | 2014/03/30 14:59 | URL | >> EDIT

    Re: タイトルなし

    bp-hiroさん

    毎度ありがとうございます。

    > ↑でも書いておられますが『大仏さん』良いですね(^_^)
    > 目目連さんが大柄だという事ですので、自身をイメージされたんでしょうかね!?

    出来上がりを見て『わかりやすい』と自画自賛です。

    > でも、僕も目目連さんと同じで完全テント派です。
    > 設営自体は慣れもあるけど、ソウロの方が早いと思います!

    ですね。
    ソウロの方が早いです。
    ソウロは幅が狭いので、狭いと言えば狭いのですが、長さが230cmあるので、私でも40cm強ほど余裕があるのが素敵です。

    > ツェルトは緊急用と言われますが、それはツェルトもフィールドで短時間で設営出来るように慣れた人にとっては!
    > ですよね!

    その通りです。
    まさに『慣れた人にとっては』ですね。
    逆に、言葉は悪いのですが、『慣れてない人は死んでください』ってことにもなりかねないので、私は周囲の初心者達には徹底的に『Em-Shelter』をすすめています。

    ↓ Em-Shelterは、冬場の暖を取るのには、使いやすさがツェルトの比ではありませんね。

    > 冬場に暖を取る為に被る時は恩恵感じます(^_^)v

    | 目目連 | 2014/03/30 15:10 | URL | >> EDIT

    東北では、今年からみちのく潮風トレイルが歩けます。
    といっても、既存の海岸沿いの遊歩道なのですがね。
    なので、ツエルト泊やタープ寝が誰でもできる場所と思っています。
    場所や天候によっては便利ですが、誤ると大変な事になるので注意しないといけませんね。
    某雑誌の影響ですね(笑)

    | tap | 2014/03/30 17:10 | URL | >> EDIT

    Re: タイトルなし

    tapさん

    毎度どうもです。

    > 東北では、今年からみちのく潮風トレイルが歩けます。
    > といっても、既存の海岸沿いの遊歩道なのですがね。
    > なので、ツエルト泊やタープ寝が誰でもできる場所と思っています。

    おっ!
    先日おっしゃってたトレイルですね。
    うんうん。
    これらの簡易シェルターが最も活躍しそうなコースですね。

    > 場所や天候によっては便利ですが、誤ると大変な事になるので注意しないといけませんね。
    > 某雑誌の影響ですね(笑)

    雑誌の影響は巨大だと思います。
    槍・穂の稜線でもツェルトを見かけますので。
    まあ、当人たちは『いざとなったら小屋に逃げよう』的な軽い考えがあるのでしょうけど。

    雑誌にもそろそろ『軽量登山に物申す』的な記事を書いてもらいたいものです。

    | 目目連 | 2014/03/30 20:24 | URL | >> EDIT

    参考になりました。

    こんにちは。
    EVERNEWアルコールストーブへのコメントありがとうございました。
    コメントあったことに気がつかず、返信せずにすみません。

    低山での山遊びと野宿で山岳テントはオーバースペックかつ荷物になるなと思っていたので、この記事でツェルトのあれこれが知れて参考になりました!

    | タキビ | 2014/04/01 16:45 | URL |

    Re: 参考になりました。

    タキビさん

    ようこそおいで下さいました。

    > 低山での山遊びと野宿で山岳テントはオーバースペックかつ荷物になるなと思っていたので、この記事でツェルトのあれこれが知れて参考になりました!

    おっしゃる通り、低山トレイルには簡易シェルターが最適でしょうね。
    条件さえ良ければ、テントより格段に軽量化できますからね。

    またコメントくださいね。
    よろしくお願いします。

    | 目目連 | 2014/04/02 21:32 | URL | >> EDIT

    質問です。

    こんにちは、
    大変参考にさせていただいております、ありがとうございます。
    少し教えてください。
    下記のシェルターに関してですが、
    http://www.zerogram.co.jp/html/product/goodsDetail_t_zero1.html

    1. 材質が「ナイロン」とありますが、雨天時に雨がしみてくる材質でしょうか?

    2. バスタブに関して、同上内容の質問です、?

    3. 材質を変更すれば、長時間の雨天にも耐えられる内容になりますか?

    4. 材質を変化させると、重量は増しますか?

    推測の範囲で結構なので、お願いいたします。

    (買うか、改良品を待つか、迷っています。)

    | ハゲ輝蔵 | 2016/01/17 01:36 | URL | >> EDIT

    Re: 質問です。

    ハゲ輝蔵さん

    はじめまして。
    ようこそおいで下さいました。

    わかる範囲ですが意見を述べさせていただきます。

    > 1. 材質が「ナイロン」とありますが、雨天時に雨がしみてくる材質でしょうか?
    > 2. バスタブに関して、同上内容の質問です、?

    Sil/PUコーティングとしか書いてないので、正直わからないです。
    耐水圧何ミリと書いてあれば、どのくらいの雨でしみるのかが推測できるのですが。

    > 3. 材質を変更すれば、長時間の雨天にも耐えられる内容になりますか?
    > 4. 材質を変化させると、重量は増しますか?

    その通りだと思います。
    耐えられる = 重量が増す = 通常のテント
    と言うことです。
    たとえばゴアにすると重量は2倍くらいになります。

    このシェルターを始め、ストックシェルター、L&E-Shelter Dx、ツェルトで使われている『PUコーティング』についてです。
    軽い『透湿性』はありますが、表面(外面)が雨やガスで濡れてしまうと透湿が上手く働かず、必ず結露しますので『換気』の構造がしっかりしたものでないといけません。それでも結露しますが、酸欠は避けれますので換気は重要です。

    このシェルター?テント?は初めてみましたが、
    形状、重量共に、
    Juza Field Gearの『L&E-Shelterデラックス』とモンベルの『ムーンライト1型』の中間のような感じですね。
    前室のど真ん中にポールがあって出入ができないので、横にもう一つ出入り口を作った感じです。

    こう言ったシェルターに関しては『割り切り』が必要だと思います。
    全てを捨てて軽量化するのか、重くてもいいので居住性をとるのかです。
    中途半端だとそれこそ使いにくいものになってしまいます。
    よって私は、360gのL&Eシェルターと2.5kgのヒルバーグ・ソウロで割り切って使い分けてます。

    改良品を待つと言っても、現状の素材ではこれが精いっぱいだと思います。
    参考になれば幸いです。

    今後ともよろしくお願いします。

    | 目目連 | 2016/01/17 08:43 | URL |















    非公開コメント:

    TRACKBACK URL

    http://mtngoods.blog.fc2.com/tb.php/66-3b79cee9

    TRACKBACK

    << PREV | PAGE-SELECT | NEXT >>