『それいいな!』の山道具

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    山岳サルベージ繁盛記

    えー。
    先日予告編で紹介した中で、一番コメントの多かったこのレポを最初に書きたいと思います。


    山岳書籍は数あれど、この本より面白いものは知りません




    山岳サルベージ繁盛記
    これ、わたしの。再販。

    山岳サルベージ02
    こちらが本家本元オリジナル。

    この本との出会いは、まだ登山を始める前の小5?の頃でした。
    普段は生徒が入れない部屋の掃除当番になった時のことです。
    棚の隅の方に置かれた数冊の本の一つがこの本でした。
    ハエのたかった『おロク(死体)』の写真が載っていたので、このことを良く覚えていました。

    それから数十年経った数年前、その時の本がこの『山岳サルベージ繁盛記』であることを突き止めましたが、値段を見てブッ飛びました。
    2万3千どんだけで売られていたわけです。
    一般サラリーマンの私としましては、通帳ほどの大きさで200ページ未満の本に、この金額はおいそれとは出せません。
    買おうかどうしようかで数年間に渡って迷いに迷った挙句、夏のボーナスに合わせて購入した次第です。

    ちなみに本棚にあった他の本は、
    『凌遅刑(りょうちけい - 清代まで行われた、おぞましい処刑法)』の写真がが載った本と、
    『梟首(きょうしゅ/ さらし首)になった江藤新平』の写真が載った本でした。
    山岳サルベージの写真は、これらの本と比べるとそうでもない気がしますが、何でもありだった当時としても『子供たちには見せられない本』の一つだったわけですね。
    容易に想像できるとは思いますが、当時の私は絵に描いたような『悪ガキ』でしたので、無論黙って見過ごすはずはありません。
    友達を呼んで来て『ワイワイ、ガヤガヤ、お~すげー。』で眺めたのを覚えています。

    っと、前置きが長くなってしまいました。
    この本は谷川岳での救助や、おロクの収容に関して書かれています。
    一ノ倉の遭難全盛期のエピソードです。
    以前紹介した『この山』シリーズ同様、50年ほど前に書かれた本なので、いわゆる『何でもアリ』状態。

    クレゾールで消臭したおロクを下に突き落としたら
    ペチャッと肉が飛び散ってまた臭い始めた

    などなど、現行の上品な山岳書籍からは知り得ない『生々しさ』がある。
    山に限らず自然とは『生々しさ』の世界ですので、今の書籍の『あたり障りの無い』滑らかな文章から心に伝わって来るものは無い。
    今の山岳書籍に慣れた人たちは、今の書籍でも感動するらしいけど、
    山の参考書を始め、その他諸々を昭和30年代の書籍で学んだ私にとっては『へー』みたいな感じで、今の書籍に心を揺さぶられることは無いですね。

    ちょっとどころか、ものすごくアクの強い本ですが、
    山に入る以上、ひとたび間違いを起こせばこうなってしまうと言うことを、しっかりと胸に刻むのは大切だと思います。
    今はヘリがあるし、こんな収容のされ方はしませんけどね。

    寺田氏著書
    他の2冊は『谷川岳大バカ野郎の50年』、『東京したまち山岳会』。
    重複するエピソードもあるが、3冊それぞれが面白い。
    山岳サルベージは大バカ野郎の中に一部が載っていますが、サルベージの方でフルで読みたいところです。

    山岳サルベージ繁盛記はともかく、他の2冊は何とか手の届く範囲なので、ぜひとも手にして読んでいただきたい本です。

    ・・・んが。
    やっぱり私は、大いに無理してこの本を買って良かったと思っています。

    ロックンロール!







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    | 読・み・も・の | 19:08 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

    COMMENT

    目目連さん

    おおー、早速UPして頂き、ありがとうございます!
    なんと購入されていたのですね(°_°)
    さすがです。

    私はAmazonで価格を見て諦め、唯一蔵書している国民の味方、国会図書館のデジタル書籍で読もうかと思っています…(近所の図書館にも端末配信されているのであります)。

    緑山岳会って、当時谷川のルート開拓で有名だったと聞いたことがありますが、こっち方面も…だったのですね。時代もあると思いますが、凄い世界ですねえ。。

    | MomoPeachy | 2015/03/11 12:36 | URL |

    Re: タイトルなし

    MomoPeachyさん

    半年以上前に買ってました。
    今よりちょっと安く、2万ちょうどくらいだったかな。
    レポは、あとから読む人たちのために、詳細を書かずに内容を伝えるように努力したつもりです。

    > 私はAmazonで価格を見て諦め、唯一蔵書している国民の味方、国会図書館のデジタル書籍で読もうかと思っています…(近所の図書館にも端末配信されているのであります)。

    グッドアイデアです。
    手元にあっても、いつも読むと言うわけではありませんからね。
    2万円で本は買えても、本で2万円は買えません。悪しからず。
    みたいな。

    > 緑山岳会って、当時谷川のルート開拓で有名だったと聞いたことがありますが、こっち方面も…だったのですね。時代もあると思いますが、凄い世界ですねえ。。

    谷川と言えば・・・の会ですね。
    でも、素足にわらじで一ノ倉ですからね。
    どれだけのレベルの方々だったんだろうって、想像もつかないくらいすごい方々だったんでしょうね。

    私なんざ、ひよこどころか『ぐでたま』レベルです。

    | 目目連 | 2015/03/11 22:06 | URL |

    (~_~;)
    うおぉ〜
    古い書籍でプレミアム価格なのはわかるんですけど流石に2万越えは躊躇してしまいますね…………
    僕も図書館のデジタル書籍も検討してみよう!

    でも、書いてられるように、今の当たり障りの無い表現ではグッとこないですよね囧rz
    やっぱり、文章からその場をイメージしながら読む本は生々しさが命のような気がします!

    時代背景でしょうね。
    山関係だけでなく、今は何もかもが変に厳しいわりに大事なところが緩々ですね(´・_・`)

    | bp-hiro | 2015/03/12 08:36 | URL |

    Re: タイトルなし

    bp-hiroさん

    どもですー。
    2万と考えると、結構な山装備買えちゃいますからね。
    そう考えるとーですが、どうしても欲しかったのでポチりました。

    デジタル書籍でぜひお読みください。
    内容はある意味面白いです。

    > 時代背景でしょうね。
    > 山関係だけでなく、今は何もかもが変に厳しいわりに大事なところが緩々ですね(´・_・`)

    全くその通りですね。
    ちょっとでも言葉を間違えたり、そんな気で言ってるわけでは無くても、やれ『セクハラ』だー、やれ『差別』だーってすぐ言われますからね。
    よって、何かにつけ的を得ない言い方になりがちですね。

    | 目目連 | 2015/03/12 19:52 | URL |

    こんばんは

    目目連さんこんばんは。
    一ノ倉は一度見に行ったことがあります。すごい壁でしたが、
    なんだか異様なまでの嫌な雰囲気を持つ場所だった記憶があ
    ります。自分は岩登りはしませんが、あんな壁を登る方の気
    持ちはどんなものなのでしょう。
    この本スゴイですね。良く買いましたね。よっぽどの思い出
    の品だったのでしょう。私も今、山関係で探している本があ
    るのですが、なかなか出てきません。どうしても手に入れた
    い本はあるものです。うん、分かる気がします。

    | fugeedash | 2015/03/14 17:19 | URL |

    Re: こんばんは

    fugeedashさん

    毎度どもですー。

    一ノ倉を初めてみた時の感想は『写真と全然違う』ってことでした。
    あの覆いかぶさって来る威圧感に圧倒されました。
    中に入ったら入ったで、落石の音や雪渓の崩れる音などが幾度となく聞こえて来ます。
    晴れていれば綺麗ですが、ガスった時の暗~い感じなどはちょっといやですね。

    ボーナスなどで『お金を握った時』に踏み切らないとズルズルと先延ばしになりますからね。
    私が買った時は、あと3冊くらいありましたが、もう1冊しか残って無いので、他にも私と同じ思いで踏み切った方が数人いらっしゃるんですね。

    fugeedashさんの欲しい本も見つかるといいですね。
    その時はぜひレポしてください。

    | 目目連 | 2015/03/14 19:16 | URL |

    0が一個多いですね(;´Д`)
    でも読む価値はありますねぇ(買えないけどi-241

    手を出しやすいお値段だったら、ほんとは初心者こそ、こういう本を最初に読むべきだと思うんですよね。
    山雑誌かファッション雑誌か分からないような本を読むより、全然役に立つのにね。
    でもやっぱ、ファッション誌の方が楽しいんだろうなヽ(冫、)ノ

    目目連さんもお仕事忙しいみたいだけど、お互い激務に負けず、何とか生き延びて頑張りましょうね(*ノ´□`)ノガンバレェェェェ

    | 雪野 | 2015/03/19 23:22 | URL |

    Re: タイトルなし

    雪野さん

    私のように思い入れがあれば買うってのも一つの手段ですが『読みたい!』のでしたら、他の方のコメントにあるように『図書館のデジタル書籍』を利用するのがいいでしょうね。
    ぜひデジタルでお読みください。

    ファッション山雑誌の中に、いきなりこの本の記事が紛れ込んでたら面白いかも。

    ・・・。
    雪野さんの絵文字ってジーッと観察すると良くできてますね~。
    勉強させていただいてます。

    | 目目連 | 2015/03/20 20:19 | URL |















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